はじめに(前書き)
リストラブームも“表面的には”一段落した現在だが、景況はスローリーな下向き基調にある。 しかも大幅な「円高・株安」の状況で、この先の景況感は一段と厳しいものになることが予想される。
同時に、サラリーマンにとってはこれからが、組織内で生き残れるかどうかの本当の勝負の時代を迎えるのではないか?
今、人事部最大のテーマが「中高年対策」から「ローパフォーマー対策」へのギア・チェンジだ。
「ローパフォーマー・リストラ時代」の到来だ!
このまま会社で順調にキャリアアップできるか、それとも「お荷物」扱いにされて、間断なき「ローパフォーマー排出の波」にさらされ続けていくか。
はたまた、定年までの将来のない長い時間軸を、空虚なサラリーマン・ライフに甘んじていくか、それとも会社を飛び出し第二第三の人生に挑戦するか
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| リストラ現場を知り尽くすプロ・カウンセラーが説く、「人生に克つための」究極サバイバル読本。 |
「一葉の如しサラリーマン」
企業は「木」、サラリーマンは「木の葉」である。
今、「勝ち組」と「負け組み」のハザマにいる企業は自らの枝葉を切り落とし、生き残るための養分を貯えようとしている。
あなたは、「上昇的職業移動」の一葉となって「ヒラリ」とキャリア・アップをはかれる「木の葉」となれるか?
はたまた、切り落とされた枝とともに、住み慣れた「木」の根元に「ヒラリ」と舞い落ちるだけの「腐葉土」と化す「木の葉」となるのか?
これからの「ヒラリーマン」時代が面白い!
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一体、何人の「生首」を取ったら、この企業は気が済むのだろう?
一体、何人の「人生」をネジ曲げたら、この企業は安堵するのだろう?
一体、何人の「別れ」を強要すれば、この企業は再建できるのだろう?
希望に燃え、企業の門を叩く。
晴れがましくもあり、緊張で心臓が脈打つ「入社式」。
企業トップとの記念写真の撮影。
手に渡された真新しい「辞令」。
何もかもが新鮮かつ決意に燃えた一日から「サラリーマンの『後悔』、イヤ『航海』」は始まる......。
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●ある日、突然に始まる説明会
「明日の午後6時から、人事部主催の会社説明会が社員ホールで行われるので、全員遅れずに出席するようにお願いします。」
乾いた課長の声が朝のフロア-に響く。
「課長! 何の説明会なのですか?」
一人のベテラン男子社員が質問する。
「ウン、僕も詳しいことは人事から聞いていないんだよ。 とにかく人事部のほうから緊急の説明会を開くからとだけしか聞かされていないので、皆さん出席をお願いしますよ。」
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ハマの潮風は気だるく凪いでいる。
駅から歩く武智係長(私)の額に汗がにじむ。
今日は人事部主催の「説明会」だ。
嫌な予感がしてならない。
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午後6時きっかり、「説明会」が始まった。
人事部長の少し緊張した赤ら顔が、社員ホールの壇上の上に現れる。
「一日のお仕事を終え、お疲れのところお集まり頂きましてありがとうございます。
早速ではありますが、本日、お集まり頂きましたのは、新たな人事施策についてご理解とご協力をいただくためであります。
ご承知のとおり、“収益構造改革プラン”の3年目に当る本年度の業績は、依然として計画数字に対して大きく下回る結果に終りました。
“収益構造改革プラン”の社内外における位置付けを考えますと、計画数字の未達成は、わが社にとって“危機的な事態”であるといえます。
このためわが社は、生き残りと再生をかけて、これまで以上のスピードをもって収益構造の改革を推進し、販売管理費の中の贅肉を削ぎ落とし、強靭な筋肉質の企業体質に変え、高コスト体質からの脱却を図るあらゆる経営努力を展開していかねばなりません。
この改革には、大胆な人材の精鋭化と共に、従来の人事制度を大胆に革新化し、いわゆる“能力・成果主義型人事トータル制度”を導入して、人材の更なる活性化を図ることが必要不可欠となることは言うまでもありません。
これらの改革の推進によって、社員の皆さん全員には、これまで通りの人事制度上の処遇を保証することは不可能になり、わが社が今後目指す人事改革に適応できない方には、更に格段の厳しい人事処遇となることが避けられない状況になります。
しかしながら、わが社の存続を図っていく以上は、社員全員でこれを甘受していかなければならないと考えます。
この一連の改革・革新化に先がけて、社員の皆さんに、今後の“新しい進路”を選択していただく機会を用意すると共に、“社外での新しい活路”を見出して頂く社員には、わが社として現在の体力においてなし得る最大の総合的な支援を行うことが、経営の役割責任であると認識しまして、この度、期間限定の特別対策であります「早期退職優遇措置によります退職者を募集」することとなりました。
ついては、社員の皆さんには、わが社がおかれている厳しい状況、および改革と革新化の必要性とをよくご理解いただきまして、ご協力いただきたいと強くお願いする次第です。」
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来た!
ついにわが社にもリストラが来た!
武智係長は心の中で叫んでいた。
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続く
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